『のぼうの城』 上 和田竜

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読書期間 10月24日~10月26日
和田竜 『のぼうの城』 上

『村上海賊の娘』よりすんなり読めた。
共通するのは「青臭さ」ではあるけれど、成田長親(のぼうサマ)の矜持の高さや、あっぱれ!である。

忍城開城を迫る軍使・長束正家の、人を人と思わぬ振る舞いに対して、

腹は決めておらなんだが、今決めた
戦いまする
と言い放つのぼうサマ。

二万の兵で押し寄せ、さんざんに脅しをかけた挙句、和戦のいずれかと問うなどと申す。そのくせ降るに決まっておるとたかを括ってる。そんな者に降るのはいやじゃ
武ある者が武なき者を足蹴にし、才ある者が才なき者の鼻面をいいように引き回す。これが人の世か。ならばわしはいやじゃ。わしだけはいやじゃ
それが世の習いと申すなら、このわしは許さん

のぼうサマのこのセリフを引き出すためだけに存在するかのような上巻。

一方は、秀吉による清水宗治が篭もる備中高松城の水攻めを間近に見ていた石田三成。
この備中高松城攻めのことがあり、関東の名城たる忍城を水攻めにしたいという思いが三成を虜にする。
北条攻めに際して、三成は大谷刑部吉継と長束正家とともに、秀吉より北条の支城である館林・忍城攻めを命ぜられる。
そして、忍城攻めの前に、三成を総大将とする上方勢2万の勢力が囲んだ館林城。

撃たんでくだされ、撃たんでくだされ、館林城はただちに開城致しまする

(中略)

刑部よ、人とはこんなものなのか。銭と武力で圧倒すれば、これほど簡単に性根を失うものなのか
いま、三成の目の前で起きている出来事は、とうていこの男の美意識にかなうものではない。

館林城のありさまに落胆した三成だが、忍城の敵は違った。
三成は忍城に篭もる成田勢を戦に引きずり出すために、開城を促す軍使として大谷刑部ではなく、人を人とも思わぬように振る舞う長束正家を送り込んだのだった。
その三成の思惑はぴたっと嵌まり、「のぼうサマ」を戦へと引きずり出すことになった。

のぼうサマの誇りと三成の美意識のぶつかり合い。
それが戦国の世の男の習いなのだろう。
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テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

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ま、いつも通りにテキトーに。

「レポ」とか何さま気取り?みたいなw
そんなカッケーもんじゃない。
「レポ」なんつって書いてたらちゃんちゃらおかしいわw
確かに全世界に垂れ流してはいるが、極めて内向きのオ●ニーブログですw
なので、書いてることは感想はあくまでもアテクシどもの個人的な感想、ゆえにまったく参考にならんと思うので、各自自己責任で、なw
ヲイラは責任取れません。
予定では0:00の更新だよ。

「全記事一覧」から記事を見ようとすると、めんどくさいと思うので検索してみてくださいお('A`)
…てか、検索してまでも見ないわなw

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